ナチュラル
華麗なるメトロポリタン・オペラ 歌劇『ばらの騎士』
@NYCメトロポリタン歌劇場
▼動画配信 Met Opera in HD "Der Rosenkavalier"
あらすじは知っているものの初見。
三重奏は音楽に乗せるからこそ成立する表現方式だなと、啄木と較べて思った。
管弦楽器がワーグナーっぽくて入りやすい、ソプラノの応酬、レネ当たり役、そして裏の主役オックス男爵役のクリスティン・シグムンドソンがコミカルで親しみやすかった。
幕間インタビューで、シグムンドソンが自分の役について訊かれ
「僕はアイスランド出身だから、田舎貴族の彼の(失礼な)振る舞いが解るんですよ。悪意はない、天然(natural)なんです。」
土地が人を造る。個人的に溜飲が下った。あれは広大で肥沃な田舎の土地が人に与え給うた機能で、自然の中では礼儀を欠いているとか失礼にあたるかもしれない配慮なんてそんな瑣末ことを気に留め(る必要がまったく)ないと思えば諦念もできよう。
(いなかものはてんねん、いなかものはてんねん、いなかものはてんねん・・・)