デッカードはハッピーエンドの夢を見るか?
ブレードランナー ファイナル・カット スペシャル・エディション (2枚組) [DVD]
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2008/06/11
- メディア: DVD
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もじられたタイトルは誰もが聞いたことのある、SFの巨匠フィリップ・K・ディックが原作。
アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))
- 作者: フィリップ・K・ディック,土井宏明,浅倉久志
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1977/03/01
- メディア: 文庫
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地球が汚染され、宇宙に移住しなきゃならなくなった時に、人間含む生物全般が貴重になっちゃったので、宇宙で工事なんかさせられない、ってことで開発された改良型人造人間(作中ではレプリカント)に、やっぱり感情が芽生えてしまい脱走した「やつら」を取り締まる警察官のお話(違。
勧善懲悪の刑事物は、銭形平次、刑事コロンボ、西部劇…どの時代で描いても小気味好い。「マトリックス」や押尾作品で今や珍しくない電脳化された未来の、「正義」ではなく「闇」に焦点を当て、“27年前”に“実写化”しようとしたリドリー・スコットの気骨を感じるフィルムノワール。
椅子が必要なら買ってこないで作る!ところからやっている(ref.メイキング)というセット。神は細部に宿るという言葉を脅迫的に実践した、昔の九龍みたいなアジア風ダウンタウンのセットに、日本語やら中国語がやたら目につくんだけど、間違い甚だしくて面白い。30年前の理解として極上な方だったと拝察。*1
- 作者: ウィリアム・ギブスン,黒丸尚
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1986/07/01
- メディア: 文庫
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見所は悪役の演技。「ダークナイト」のヒース・レジャーくらい素晴らしい。スターウォーズで全盛期のハリソン・フォードを吹っ飛ばし、脱走者のリーダー役ルトガー・ハウアーが神懸かり的演技を見せている。最期の独白、アドリブだとか。マジ凄すぎる。マニアックだが、何語だかわからない言葉を喋るお目付役上司のガフが、実はジャック・スパロウ並にカッコイイ。
ストーリーで一番興味を惹かれたのは「フォークト・カンプフ法」という嘘発見器的テスト。作中のレプリカントは、人間より頭が良かったり身体的に優れている改良された人造の“人間”なので外見的に見分けがつかない。違いは感情や記憶がないだけ。その帰結として“感情移入能力がない”ことを“アンドロイドと人間の違い”と定義している。生物の身体的特徴以外、人間の定義なんて考えたことがない。
- 作者: ウィリアムブレイク,William Blake,寿岳文章
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1999/02
- メディア: 文庫
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- 作者: アレクサンドル・ベリャーエフ,原卓也
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1969/01/27
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刑事追跡ものとしてさらっと観る、神演技に酔う、深読みして整合性にツッコむ、人間の定義について考える。いろんな楽しみ方のできる作品。