木を見て森を見ず

T/ALK LIKE SI/NGING」@赤坂AC/Tシアター

言葉はただの伝達手段でしかないのに。
 狼少女ならぬ、ミュージカル調にしか話すことのできない青年が、サリバン先生(教授と女性助手)の手でウォーターするまでを描いた奇跡の人のお話。これをおけぴな生バンド6人と舞台上の4人で魅せる。
端的に言って、子供向けの作品。自国での名声と実績がないとできない海を越えての上演、そして敢えて挑んでゆくその勇気は心から称えたい。ミュージカルの本場で狼少女ならぬミュージカル青年を更正するという着眼点は大変好みなのだが、いかんせん脚本のテーマに深みがなく、目先の言葉に終始してしまっている。演者は4人だけなので、シンプルなストーリーを役者さん個人の力量に頼り、頑張って2時間に拡げた感が否めない。NYCでは英語字幕も必要だったんじゃないか(毒)。ミュージカル少年を差別化するためにバカキャラ気味にしてしまったのが残念。ひょっとしてオケピの劇中劇「BOY MEETS GIRL」を現実にやってのけたかったんじゃないか(毒)。
 ブロードウェイであろうがどこであろうが、言葉が解らなくても伝わるものがある作品が心に届き、世に残る。日本の作品がハリウッドで何故リメイクされているのだろうか。この学芸会を踏まえて、日本の情緒を描いたちゃんとした舞台を持って行っていただきたい。

土曜の開演が16時で歌舞伎かと思った(笑)主役さんの生放送あるからかな?
恐るべくはSヲTの人達で、全員スタオベ。一階全員立っていたんじゃないだろうか。こわいよおかーさーん!!